| イールード |
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| イールードは、ある日、隣の女の子との秘密基地に、隠れきれなくなっていました。それが1年前であったのか、数秒前であったのか、気が付いてから気が付くことはできなくなりました。けれど、小柄な村人達は、イールードの両親と同じようにイールードを愛していました。家の戸は鼻の高さに、窓は目の大きさに、その成長を目を細めて喜びました。 自分の一日に必要な食べ物が、家族の何倍であるのかをイールードは知っていました。寝返りの怖さをそっと知っていました。呼吸も瞬きも涙も、また。細くなっていく体の横幅を補うように、背丈だけがぐいぐいと伸びていきます。肩に座った女の子のスカートがすいと逆さまになったとき、イールードは静かに思いました。
村から少し離れたところに、ひょろりと、でも何よりも高い、一本の木があります。似てる。手のひらに守られた女の子は、て、て、て。踊り、線対称のような池が二つ、音を立てて生まれたのは古い話ではないと、無口なおじさんはぶっきらぼうに腰を上げます。 背伸びをし両手を広げる祈りの姿に、もうじきまた鳥が高く歌う春がやってきます。
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7月14日(火)23:33 | トラックバック(0) | コメント(0) | 書き散らし | 管理
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